作品名

ライフ LIFE

作家名

千住博
せんじゅひろし
Senju Hiroshi

千住博の「崖」シリーズは、独自の制作技法「揉み紙」を駆使して生まれた作品群です。
和紙を手で揉むことで凹凸を生み出し、そこに岩絵具を垂らしてから水に浸して紙を平らに伸ばすと、凹凸の部分に絵具が堆積し、まるで自然そのものの岩肌を思わせる独特の表情が現れます。
この技法により、地球の息吹を感じさせる荒々しさと神々しさが作品に宿っています。

「崖」は、地球という奇跡的な存在そのものを表現しているかのようです。
生命を育む地球の力強さと美しさが凝縮されており、観る者に深い感動を与えます。
作品には日本画特有の余白の美が活かされ、伝統的な技法と現代的な感性が見事に融合しています。
自然の動きを鮮やかに描写しながら、斬新さと伝統が調和し、繊細な筆致と大胆な構図が共存するのも特徴です。
墨や顔料を使用したシンプルな色彩が、広がりと静けさを見事に表現しています。

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作家プロフィール

生い立ちと活動拠点: 千住博は日本生まれで、現在ニューヨーク在住の画家。崇高で巨大なスケールの滝や崖を描く作品で国際的に知られる。
制作スタイル: 抽象表現主義に根ざしたミニマルな表現と、日本古来の絵画技法を融合した作品を制作。
1982年東京芸術大学美術学部絵画科日本画専攻を卒業。
1995年第46回ヴェネツィア・ビエンナーレで東洋人初の名誉賞受賞。
2002年 MOA岡田茂吉賞大賞受賞。
2013年大徳寺聚光院に襖絵を完成。
2016年平成28年度外務大臣表彰受賞。
2017年第4回イサム・ノグチ賞受賞。
2021年日本芸術院賞・恩賜賞を「瀧図」で受賞。

経歴・主な役職
2007-2013年: 京都造形芸術大学学長を務める。
現在:
京都芸術大学教授
東京国立博物館アンバサダー
池坊文化芸術財団評議員
学校法人立命館顧問
康耀堂美術館館長
ヴァン・クリーフ＆アーペル芸術学校マスターズコミッティー委員
公益財団法人徳川ミュージアム相談役