作品名

エチュード　Etude

作家名

天野喜孝
あまのよしたか
Yoshitaka Amano

天野のファンタジーアートは、戦いやクライマックスといったシーンにとどまらず、物語の中で心に残る静かなワンシーンを丁寧に描き出す点が特徴です。
『ファイナルファンタジーVI』で登場するティナ・ブランフォードがたたずむ街並みの描写には、彼独特の繊細で妖艶なタッチが活きています。
ティナは物語の中心的存在であり、その美しさと背景の壮大さが、絵の中に深い物語性を生み出しています。
雲の上に広がる空中都市の情景は、ファンタジーの世界を描いた壮大な風景画です。
幼少期から空や宇宙、雲に魅了され続けてきた天野喜孝。
その作品には、雲を見つめながら感じる夢そのもののような不思議な感覚が込められています。
雲を眺めていると、知らないどこかへの旅立ちや、冒険の始まりを思わせる感覚が胸を高鳴らせます。
天野喜孝の作品は、日本的感性と西洋ファンタジーが融合した独自のスタイルが光り、騎士やモンスター、人外のデザインを通じて、夢幻的な世界を描写しています。
その緻密で幻想的な描写は国内外で高い評価を受け、特に欧米では広く支持されるファンタジーアートの代表格です。

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作家プロフィール

1952年：静岡県出身
1967年：タツノコプロに入社し、アニメーションのキャラクターデザイナーとしてキャリアを開始。『科学忍者隊ガッチャマン』や『タイムボカン』シリーズなどを手掛ける。
1980年代：フリーランスとなり、挿絵やイラストの分野で活動を広げる。小説『吸血鬼ハンターD』シリーズの挿絵で注目を集める。
1987年：『ファイナルファンタジー』シリーズのロゴデザインとキャラクターアートを担当し、国際的な評価を得る。
1990年代以降：絵画、舞台美術、衣装デザインなど多岐にわたる活動を展開。国内外で展覧会を開催し、アーティストとしての地位を確立。
現在多方面で活動を続ける一方、独特の画風で多くのファンに愛されている。