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アルフォンス・ミュシャの絵画作品 タイトルは、ヒヤシンス姫 Princesse Hyacinthe
作品名

ヒヤシンス姫 Princesse Hyacinthe

作家名

アルフォンス ミュシャ
Alphonse Mucha

コメント

『ヒヤシンス姫』は、鍛冶屋の夢から始まるバレエ パントマイムを題材としたポスターで、ミュシャの独特な魅力が詰まった作品です。
この舞台は1910年に台本と曲が完成し、翌年9月にプラハの国民劇場で初演されました。
鍛冶屋の娘ハニチカが夢の中で「ヒヤシンス姫」となり、貴族や錬金術師、城主と繰り広げる恋と冒険の物語は、どこか『竹取物語』を思わせる要素も含まれています。
ポスターには三日月形のフレームが描かれ、鍛冶屋の道具や錬金術師の器具、城主の冠、魔法使いの怪物など、舞台に登場する要素が巧みに取り入れられています。
姫の衣装やガウン、手に持つ輪にはヒヤシンスの花が装飾され、ギリシャ神話の「ヒュアキントス」の伝説とも結びついています。この細部へのこだわりが、ミュシャならではの装飾美を一層引き立てています。

1968年11月、チェコスロヴァキアは『ヒヤシンス姫』をモチーフにした切手を発行しました。
この切手は、同年の「プラハの春」改革がソ連の侵攻によって圧殺された後、チェコ国民の抵抗と誇りを象徴する意図が込められています。
チェコの芸術家たちが結集したこの作品は、独立50周年を記念する深い意味を持つ文化遺産となりました。

ミュシャの作品はリトグラフやシルクスクリーンなど多様な技法で復刻され、公式リクリエイションや財団公認の復刻版には復元者のサインが入ったものもあります。
アール・ヌーヴォーを代表する芸術家として、彼は星や花、宝石を融合させた装飾的なデザインを生み出し、ポスターや広告、装飾品など幅広い分野で活躍しました。
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アルフォンス・ミュシャ

作家プロフィール

1860年:チェコ・モラヴィア地方イヴァンチツェ生まれ
1885年:ミュンヘン美術アカデミー入学後、パリへ
1894年:女優サラ・ベルナールのポスター「ジスモンダ」が成功
1897年:アール・ヌーヴォーの巨匠としてパリで個展開催
1904年:アメリカで活動、多数の肖像画制作
1910年:チェコに戻り「スラブ叙事詩」制作開始
1918年:チェコスロヴァキア建国、切手・紙幣・国章をデザイン
1919年:プラハで《スラヴ叙事詩》最初の11点を展示
1920~22年:アメリカで《スラヴ叙事詩》5点展示、60万人来場
1924年:バルカン旅行、ギリシャで新構想を得る
1926年:《スラヴ叙事詩》完成、チェコに寄贈
1931年:プラハ聖ヴィート大聖堂のステンドグラス制作
1939年:ドイツ占領後ゲシュタポに逮捕、7月14日死去